2010/07/09

耳をすませば

きょう金曜ロードショーで『耳をすませば』が放送されていた。

大学生のころこの映画にはずいぶんお世話になった。

そのころ、ビデオテープしか持っていなかった僕は、
文字通り擦り切れるまで録画したビデオを見ていた。

自分を天沢聖司とダブらせ、まだ見ぬアメリカの地を
夢見ていた。

彼のように何かに挑戦したかった。
人と違う生き方を生きていたかった。


そして、良くも悪くもそれを実現させた。

そんな今の自分を見てあのときの僕はどう思うだろう。

今あのころの自分に言ってあげられることがあるとすれば、
「やっぱりね、『人と違う生き方』はそれなりにしんどかったよ。」

でもね、腐っちゃいないよ。
まだまだやりたいことは山ほどあるよ。
そう思うと生きる気力がモリモリ沸いてくる。

それだけは確かだよ。


ただ一つ悲しかったのは、今の自分があのころの自分と
同じ気持ちでこの映画を見ることができなかったこと。

だって、

ベンチに本を忘れても、聖司君はいるはずないし

猫を追いかけても、聖司君はいないし、

自分より先に聖司君は本を読んでいないし、

偶然朝、窓を開けても聖司はいない。


そして、おそらく大人になった彼らは結婚もしていない。

そう簡単にはいかない。し、いかせない。
純粋に思った。


本当に腐ってるわけじゃなくて、
そんな簡単に運命に自分を任せてはいられないと、
ただただ、そう思った。

自分で、こじ開けるしかないんだなと。

そう思ったわけですよ。


これからなんですよ。








WONDA & THE HEARTBREAKERS

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